住友大阪セメント株式会社
レッドオーシャン化している新卒採用市場において、優秀な学生を獲得するのは容易ではない。セメント事業を中核とする住友大阪セメントも同様に課題を抱えていた。セメント事業をはじめとする各事業の魅力を学生にどう伝えるか?そもそもセメント事業についての理解が乏しい学生に、何をどう伝えたらいいのか?
レッドオーシャン化している新卒採用市場において、優秀な学生を獲得するのは容易ではない。セメント事業を中核とする住友大阪セメントも同様に課題を抱えていた。セメント事業をはじめとする各事業の魅力を学生にどう伝えるか?そもそもセメント事業についての理解が乏しい学生に、何をどう伝えたらいいのか?
「私はセメントの会社で働きたい!」と思う学生はどれだけいるだろうか。
「セメントの会社ってどんな会社?」と考える学生がほとんどで、事業や仕事内容はもちろん、セメントという物質について理解がない学生が大半だった。
まずは企業を理解してもらうための入り口として、社名にも掲げている「セメント」の魅力が学生に伝わることが重要。
また、セメント会社でありながら光電子事業や電池材料事業を展開しており、学生にはセメントと何ら関連性が無いように見えるこれらの事業をどう必然的に訴求するかも重要なテーマとなった。
そもそもセメントとは何か。
セメントは『文明の岩』と呼ばれるコンクリートの材料として重宝され、紀元前のピラミッドにも用いられた物質だ。古くから人々の暮らしを支えてきた「セメント」には、魅力的な一面が沢山ある。
さらに“建物の素材”という地味で、縁の下の力持ちのような存在のセメントが、やがて、道になる。ビルになる。空港になる。ダムになる。街を、生活を作っていく。
そんなロマンが溢れたストーリーを軸に「セメント」の真の価値を絵本のように伝えることで、学生にセメントの魅力を届けた。
セメント会社として光電子事業や電池材料事業など、学生にはセメントとの関連性が分かりづらかった事業。
これらの事業は、セメントの素となる無機鉱物の分析・研究、単結晶・セラミックスの研究を進める中で磨かれてきた技術から生まれたものだった。
住友大阪セメントは、単にセメントを使った事業を展開しているのではなく、セメントの研究に「挑戦」してきた結果生まれた事業を展開している会社。という伝え方に変換することで、全ての事業に関連性が生まれた。
結果、この採用パンフレットには「転がる石にはコケがつかない(常に活動している人は沈滞しない)」という意味の"ROLLING STONE"という名前がついた。
本パンフレット配布後はセメントに魅力を感じる学生や、挑戦に意欲を感じる意識の高い学生が集まり、志望学生の質を高める効果が生まれた。